ケミサプライ・アマックス事件(福岡県労委平成29年8月9日・労判1169号95頁)
2018年07月20日労働事件
ケミサプライ・アマックス事件(福岡県労委平成29年8月9日・労判1169号95頁)。
団体交渉に弁護士だけが出席して対応して、裁判でやれと繰り返した事例のようです。
交渉態度から不誠実団交とされたようですが、弁護士だけ出席したことについてはそれだけでは問題ないと判断されています。事案を見ると、出席させた方が早かった気がしますが。
「団交において、組合が使用者に対し、要求事項に関連する事柄についての事実関係の確認を求めることは当然予測されることであるから、使用者にはそうした事実関係の確認を求められる事態に対応できる者を出席させることが望まれる。しかし、使用者にはそのような事実関係の確認に対応できる者を常に団交に出席させなければならないというまでの義務があるとはいえない。B7弁護士が組合の事実確認に対応ができなかったのは本件団交が初めてであり、同弁護士のみが団交に出席したことによって直ちに団交に支障を来したとまではいえない。
したがって、本件団交において、会社がB7弁護士のみを出席させ、会社の取締役ないしは会社と雇用関係にある者を出席させなかったことが不誠実団交に該当するとまではいえない。」
http://web.churoi.go.jp/mei/m11792.html