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薬院法律事務所

刑事弁護

刑事事件における実名報道の基準


2019年09月23日読書メモ

刑事事件で皆さんが気にすることとして、どういった場合に実名報道されるのかということがあります。

「KOSUZO 2016年3月号付録 管理論文2016」には個別判断と言いつつ一定の基準が掲載されています。

【警察署の幹部として、当直責任者として勤務中に取り扱った事件事故に係る報道発表をするに際し、報道発表の基準やその際の実名・仮名の判断基準について述べなさい】

捜査資料が流出していたという話もある雑誌ですので内容の記載は控えますが、逮捕事件か否かはやはり重大な目安のようです。

 

逮捕が重要であることや、基準があることは弁護人にも知られていますが、その具体的内容はわからないとされています。私もKOSUZO以外に掲載されているものは見たことがないです。おそらく警察官にしか本来販売していない雑誌だからでしょう。

服部啓一郎ほか編著『先を見通す捜査弁護術』(第一法規,2018年3月)90頁

【Q、逮捕されたことは報道されるのか。その場合は実名か。
A、警察では事件を報道機関に公表する基準をつくっていて.その基準に照らして判断しているようです。警察からの発表を受けて報道するかどうかは、報道機関が自身の基準に照らして判断しています。警察や報道機関の定めた基準の具体的内容はわかりません。
逮捕されたときに報道されることが一番多いです。なお、在宅事件では、送検や起訴のタイミングで報道されることがあります。報道されるかどうかは、事件の重大性社会や地域に与える影響、事件の特殊性、そして被疑者の社会的地位などが考慮されます。例えば、公的職業、報道機関、大企業の管理職いわゆる有名人などは、軽微な事件でも報道されやすいです。また、全国紙の社会面には載らなくても、地域版や地方紙の社会面では載ってしまうことがあります。
報道されるときは、実名が多いです。住所についても町名まで報道されてしまうことがあります。事件によっては匿名のこともあります。例えば、性犯罪では、被害者の特定を避ける配慮がなされることがあり、その関係で被疑者も匿名となることがあり得ます。なお、少年は、実名を含む推知報道が禁止されています(少年法61条)。】

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