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薬院法律事務所

刑事弁護

書籍紹介・田中康郎監修『令状実務詳解』(立花書房,2020年9月)


2021年08月17日読書メモ

私は、逮捕状や捜索差押令状に関する文献資料を多数集めています。今日はそのなかの1冊を紹介します。

昨年出版された『令状実務詳解』は、今後警察実務におけるバイブルとなる可能性がある本です。同書のはしがきにおいては、【こうした状況の中にあって,本書は株式会社立花書房創立75周年記念図耆として出版されるもので,警察官,検察官,弁護士,裁判官等の我が国刑事司法の最前線で執務する実務家に向けて編まれた本格的な実務書である。】と第一に警察官向けであることが書かれています。書籍の内容は、簡潔に、実務上の令状請求の取扱いとその理由を述べているものです。

この本は、恩田剛氏に推薦されています。このことも見過ごせません。恩田剛氏は最近警察官向けの書籍で人気を博している方です。

強制捜査ができるかどうかということは、捜査官にとって重要な関心事です。しかし、一般に出版されていた捜査官向けの書籍では、令状請求書の形式的事項についてはしっかり書かれており、例示はあるものの、そこから外れた類型についてはなかなか書き方がわかりにくいものでした。また、個別の令状請求における論点についての優れた書籍もありますが、これはあくまで捜査上の疑問に答えるというものでした。

そんななかで出された、恩田剛氏の『部内用 令状審査の視点から見たブロック式刑事事件令状請求マニュアル』(立花書房,2015年6月)シリーズは、書き方がわかりやすいということで警察官に大変な人気を呼び、改訂版も出されています。

その恩田剛氏が最近出版された、恩田剛編著『部内用 令状実務ズバリ回答Q&A』(立花書房,2021年2月)では、『令状実務詳解』を勧めています。これを見て購入した警察官も結構多いと思っています。

刑事弁護人としては、当然入手した上で、警察官も参考にしてくるという意識で事件に取り組む必要があるでしょう。