冬目景『羊のうた』
2018年07月20日その他
吸血鬼のように他人の血が欲しくなるという、遺伝性の精神病をもつ姉弟の話です。耽美的な雰囲気と、繊細な心理描写、現実の苛酷さ、伝わる人にとっては唯一無二の作品だと思います。表紙の女性が、主人公の高城千砂。内面、外見どちらも最高に美しい。私の理想です。私は高校生時代に落葉状天疱瘡という難病に罹患し、苦しい大学生活を過ごしましたが、その中で唯一良かったことがこの作品に出会えたことです。私の生き方に筋を通してくれました。
私は、執務している机の傍らに高城千砂の絵を飾っています。「高城千砂に見せて恥ずかしくない仕事をする」。馬鹿馬鹿しい話のように思われるでしょうが、意外とこういうことが効くのです。弁護士の仕事は悩むことが多いですが、誠実で、公正な仕事をしていきたいと思います。
この作者(冬目景)の作品はすべて買っています。
https://honto.jp/netstore/pd-book_03231285.html