大塚正之「研究 不貞行為慰謝料に関する裁判例の分析(3)」家庭の法と裁判12号(2018年1月号)39-57頁
2018年07月20日家事事件
家庭の法と裁判 FAMILY COURT JOURNAL 2018年1月号(vol.12)
大塚正之先生の「不貞慰謝料に関する裁判例の分析(3)」が面白かったです。バックナンバーも買おうかと思いました。
平成27年10月から28年9月までの東京地裁での不貞慰謝料に関する裁判例123件で、婚姻関係破綻が争われた事件の分析、婚姻関係の存在やその破綻についての故意過失についての事例分析がされています。
独身とだまされて婚姻関係を知らなかった場合はわりと請求が否定されているのですが、婚姻関係はあるが破綻しているとの説明で関係を持った場合、破綻が認定される事例は少なく、破綻してないけど破綻していると思い込んだことに過失がないとされた事例はなかったそうです。
結婚していることがわかれば、いくらもう破綻していると相手から説明されていても、それを信じることはリスキーということです。相談者への説明にも使えそうでした。
http://www.kajo.co.jp/magazine/index.php?action=magazineshow&code=31009000012&magazine_no=6