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薬院法律事務所

企業法務

メンタルヘルス系の診断書の病名があてにならない理由


2021年08月05日読書メモ

メンタルヘルス系の診断書はあてにならないというのは経験的に言われています。しかしこれは、主治医の立場としてはやむを得ないところもあるようです。

勤務できるかどうかという判断も、職場の実態を踏まえての判断は困難です。使用者は難しい判断を迫られることになります。

日弁『平成25年度研修版現代法律実務の諸問題』(第一法規,2014年8月)
「弁護士・事務職員のメンタルヘルスについて」
医師・産業保険コンサルタント 清水隆司

872頁

【主治医の立場としては、ネット上に病院の悪口(某病院のA医師は、患者が働きたいといっているのに、復職を認めてくれない、ひどい医師だ)を書かれることを恐れますので、働いてよいかどうかの判断については、患者の意見に従って対応することがほとんどです。患者が「働きたい」と言えば、「働いてよいです」と主治医は言い、患者が「働けなくなりました」と言えば、「職場を休みましょう」と主治医が言います。それが現状です。
診断書の診断名に関するある調査で、主治医が患者の職場での利益を考慮して、病名の表現を虚偽でない範囲内で緩和する医師が、調査対象者の九二・一パーセントというデータがあり、はっきりいって診断書上の診断名は当てにならないと考えた方がよいです。】