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薬院法律事務所

口約束の有効性

2018年09月21日家事事件

良く、法律相談で「慰謝料を~円支払うと約束した」とか「録音がある」とかいう相談があります。

しかし、それだけで確定的合意として裁判で認められるかは問題です。そんな感じの裁判例を見つけたので紹介。

平成28年11月30日/東京地方裁判所/民事第44部/判決/平成27年(ワ)19647号
「原告の主張は、和解の合意ではなく慰謝料支払について独立した口頭による合意が成立した旨の主張のようでもあるが、被告の本件文書2による意思表示の内容は、その文言に照らして慰謝料として200万円を支払う意思はあるが具体的な支払方法や他の条件を踏まえたものではないため確定的な意思表示と認めることはできない上・・・被告と原告代理人との間で慰謝料額(200万円)と支払方法が口頭で合意されたと認めるに足りる証拠はない。
また、前記判示のとおり、被告と原告代理人は、本件紛争を解決するために和解合意をすべく交渉をしていたのであるから、部分的に慰謝料額と支払方法を取り出して合意ができたとする主張は、当事者の合理的な意思に合致するとは考えられないのであり、その部分だけでも合意を成立させる旨の当事者の意思が明らかであれば格別、そのような事情も認められない本件(本件和解案では慰謝料額及びその支払方法以外にも様々な条件等が付されている。)においては採用することができない。
したがって、原告の被告に対する慰謝料に係る約定に基づく請求は理由がない。」