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薬院法律事務所

刑事弁護

職務質問で大麻リキッドが見つけられたけど現行犯逮捕されなかったという相談


2021年07月28日読書メモ

乾燥大麻の所持については、微量で正式鑑定が必要な場合を除き、職務質問で発見されたらただちに現行犯逮捕されるのが通例です。

小森榮『もう一歩踏み込んだ薬物事件の弁護術』(現代人文社,2012年6月)77頁

【複数の薬物が発見された場合は、とりあえず簡易試験が容易な覚せい剤や大麻で現行犯逮捕するというのが一般的です。捜査が順調に進めば、起訴時点ですべての薬物の所持で起訴されますが、一部の薬物だけで起訴し、他の薬物については後に訴因変更で処理されることもよくあります。】

しかし、大麻リキッドについては現行犯逮捕されなかったという相談が時折あります。

実は、大麻リキッドの場合は現行犯逮捕をしない運用になっています。簡易鑑定では大麻由来の成分かどうか判断ができないからです。

とはいっても、もちろん鑑定が済めば逮捕令状をもって逮捕にくるということは十分考えられます。

KOSUZO OSAKA 2021年7月号 大阪特集合否を分ける法学SA対策 25頁

【大麻取締法において、大麻は「大麻草及びその製品」と定義されているため(1条本文)、大麻であるというためには大麻草由来であることを鑑定で証明しなければならない。鑑定では、化学的検査でTHC(テトラヒドロカンナビロール)を検出することと併せて、形態学的検査により大麻草に特徴的な剛毛等を観察する必要がある。

しかし、液体状やワックス状の大麻濃縮物には、濃縮や精製の過程を経ているため、化学的検査によってTHCが検出されても、形態学的検査で剛毛等の特徴が観察できないものがある。そこで、令和元年に警察庁から鑑定指針が示され、大阪府警察においても令和2年1月以降の鑑定から当該指針に沿った大麻濃縮物の鑑定が行われている。新たな指針の下で行われている鑑定では、形態学的検査で剛毛等の特徴が観察されなくても、THCが有意な濃度で検出されることに加え、大麻草に含有されるカンナビノイドのうち、特定の成分が検出されれば、大麻草由来のものであると認定される。】

なお、大麻についてはその有害性について色々と議論があるところですが、警察は近時取締りに力を入れています。

いったん逮捕されたり刑罰を受けることになっては大変です。手を出すべきではないと思います。