東京弁護士会親和全期会編著『こんなところでつまずかない!不動産事件21のメソッド』
2018年07月20日一般民事
この手の新人向けの本、弁護士業務マニュアル関係は結構買っています。一人事務所はどうしても独善的になりがちで、実務の常識も抜けがちなので、こういうのを読んで勉強する必要があるのです。
このシリーズは、総論、離婚事件、交通事故とありますが、これが一番マニアックで知らない話も多いです。理論的な悩みも多く、面白い。
不動産事件については、とにかく現地確認と過去からの書類調査(法律関係調査含む)が大事です。出てくる事例は短くまとめられていますが、悩ましい感じのものがあり、基本書などを確認しながら読むといい勉強になりそうです。細かい内容を忘れても、どこかでそういえば、と思い出せればそれで良いので。
実務にそのまま使用できるのは『弁護士が悩む~』シリーズで、これは参考文献なども引用されてたりしますし、ひとつひとつが詳しいです。
こちらは勉強用の演習問題として使えます。『事例で学ぶ~入門』シリーズを簡素化した感じでもあります。
あと、05メソッドの共有者から10年分の不当利得を求められたという事例、拒絶できたのでは?と思います。下記判例ですが、10年文句を言わなかったということは、単独使用の合意があったと見るべきでしょう。
https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/detail/103053.html