会社株式の相続についての良くある誤解
2018年07月20日企業法務
会社株式の相続についての話です。
会社経営者の男性の息子として三兄弟がいて、母親は既に亡くなっているとします。
会社の株式が全部で900株、父親が600株持っており、長男には生前贈与で300株が渡されていたとしましょう。
ここで父親が亡くなった場合、法定相続分が3分の1ずつなので、長男が500株、他の兄弟が200株ずつになるように思えます。なので500株があるから相続争いになっても会社の実権は長男が握れる、、、しかしこれは間違いです。
遺言のない場合は、3分の1株を600個ずつ相続するということになり、1株の中の多数決で議決権を行使します。つまり、次男と三男が組めば、600株の議決権を行使できるということです。
そうすると、長男を後継者にと思って300株を渡していても、次男と三男が経営権を確保してしまう、ということです。要注意ポイントです。