論文紹介 加部剛志「複数の間接事実を積み上げて犯人性を立証した恐喝未遂、器物損壊事案」捜査研究2023年5月号(871号)25頁
2024年01月30日刑事弁護
複数の被害者が存在する恐喝未遂、器物損壊事件について、犯人と目される人物が犯人性を否認したことから、さまざまな間接事実を立証することによって有罪判決を得たという事案です。
被疑者の行動履歴、フリマアプリ利用履歴、筆跡鑑定、犯行に使用された画像の所持、プリンターの拍車痕、押収されたカラーボールの塗料分析、防犯カメラの分析等々の様々な捜査手法が駆使されています。弁護側が、被疑者・被告人が犯人でないことを示すためにも有用な記事と思いましたので、紹介いたします。「こういう捜査をして裏付けを確認すべきだ」などといえることもあるでしょう。