書籍紹介 城祐一郎『盗犯捜査全書―理論と実務の詳解―』(刑事弁護)
2018年07月20日刑事弁護
良書です。公刊物未搭載の裁判例も多く取り上げていて、盗犯捜査で警察がどのように考えて行動するのか参考になります。クレプトマニア(窃盗癖)と責任能力の問題にも18ページも割いていたり、最新の問題にも対応しています。
また、例えば、置き引き犯を捕まえるためにわざとベンチにバッグを置いて、そこで犯人が手を出したところを捕まえた、といった場合は「結論として違法なおとり捜査に該当する」としています(610頁)。単なる警察の擁護本でなく、参考になります。学者の本や論文もしばしば引用されています。
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