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薬院法律事務所

刑事弁護

文献紹介 愛甲修子「愛着障害はどうやったら治せるのか?」そだちの科学 no.33「愛着とその障害」 (2019年10月号)77-82頁(万引き、刑事弁護)


2024年10月21日刑事弁護

私のこれまでの取扱経験からして、万引き行為を繰り返してしまう方の背景には「愛着障害」があると感じられることがあります。標記文献は、愛着障害と万引きとの関係性に触れられており、かつ、具体的な改善方法について記載がなされていました。万引き依存症問題に取り組む弁護士であれば一読の価値がある文献だと思いますので、紹介いたします。

 

https://www.nippyo.co.jp/shop/magazine/8168.html

愛甲修子「愛着障害はどうやったら治せるのか?」そだちの科学 no.33「愛着とその障害」 (2019年10月号)77-82頁

78頁

【(愛着障害の状態像 (2) 学童期の場合)③万引きなどの反社会的行為 万引きは「愛情を盗む行為」とも言われており、母親代わりの愛着対象を盗る行為とも言い換えることができる。盗みを繰り返す人には愛着障害がある。盗みの対象はものであるが、当事者にとって盗む対象は、愛着の幻影でもある。ものを盗んだとしても、「満たされ感」は不十分なままで空虚感は続くことになる。それゆえものを盗む行為は常習化しやすい。愛着対象がしっかりと内在化(身体化)され、己を律することができるようになると反社会的行動は消失する。】

万引き事件弁護要領(在宅事件)