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薬院法律事務所

刑事弁護

金川哲也(警視庁上野警察署交通課課長代理)「接骨院院長らによる自転車単独事故を偽装した保険金詐欺等事件の検挙」月刊交通2023年11月号(674号)16頁


2024年01月22日刑事弁護

月刊交通は、交通警察官向けに道交法の改正や交通事故の捜査手法等について最新の情報を掲載している雑誌です。私は、交通事故・交通違反に関する事件も多く取り扱っているのですが、最新の情報を踏まえた上での弁護活動をしないと、的外れな対応になりかねません。2023年11月号では、接骨院院長らによる保険金詐欺事件の検挙について、詳細な報告がなされていました。

 

交通事故の相談でも、「これは不正請求ではないか」と疑わしいものはあります。私は一切受けていませんが、弁護士が巻き込まれる危険性は感じています。

【本件は、その最中、首魁被疑者が、千葉県市川市内で接骨院を営んでいた経営者や船橋市内で整骨院を営んでいた経営者らと結託して、架空の自転車事故により、損害保険会社、共済組合等から通院傷害保険金等をだまし取っていたもので、被疑者10名(延べ21名)、被害額・情状送致分を含め総額約2,800万円を立件した事案である。その犯行実態は、道路交通の秩序を侵害し、かつ、自転車損害賠償責任保険制度の根幹を揺るがす極めて悪質なもので、首魁被疑者が中心となってl都2県(千葉県・埼玉県)に及ぶ同種犯罪を常習的に敢行し、平成18年から令和2年までの間に300件以上の同種犯罪を行い、総額約1億円余りの保険金をだまし取った組織的な保険金詐欺事件であり、我々はその全容を解明したほか、突き上げ捜査を推進し、同人らの余罪事件として口座詐欺事件、犯罪収益等隠匿事件等を立件した。】

 

その他、福岡県の弁護士としては下記記事も興味深かったです。科学捜査の発展は、自白強要などの人権侵害を減らすためにも一番有効な手法です。いずれは、「自白」があってもなくても良いという世界になっていくと思っています。

三次元点群を用いたドライブレコーダー等の映像解析手法「画像計測法」の確立
城戸智廣(福岡県警察本部交通部交通捜査課課長補佐)

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https://www.tokyo-horei.co.jp/magazine/kotsu/202311/