「企業・経営者・専門職のための警察対応」
2026年09月18日刑事弁護
刑事処分だけでなく、仕事・資格・事業への影響を見据えて。
警察から事情を聞きたいと言われた。交通事故や刑事事件について、仕事や資格への影響が心配になっている。会社に資料の提出を求められ、どのように対応するべきか迷っている。
そのとき必要なのは、刑罰の見通しだけではありません。何を確認し、どのような資料を準備し、誰に、どの段階で説明するのか。ご本人の生活や会社の事業を踏まえて、具体的な対応方針を考える必要があります。
薬院法律事務所では、弁護士・鐘ケ江啓司が、警察・検察の捜査実務を踏まえ、経営者・会社役員・専門職の方の刑事事件と、企業の警察対応に取り組んでいます。顧問弁護士や担当弁護士がいる場合も、その方との役割分担を含めてご相談いただけます。
警察官向け専門誌『警察公論』で「涼井警部補の事件簿」を連載しています。
本誌では捜査側、オンライン版では弁護人側から同じ事件を描き、事実の確認、証拠の評価、対応方針を考える過程を解説しています。警察・検察の実務文献を継続的に研究し、依頼者への助言や、説明資料・意見書の作成に生かしています。
福岡を拠点に、東京・関東を含む全国の在宅刑事事件に対応しています。
ご相談は、来所またはZoomなどで調整します。逮捕・勾留中の事件は、現在、福岡県内に限ってお受けしています。具体的な対応範囲は、対応地域・受任方針をご確認ください。
このページの内容
1.経営者・会社役員・専門職の方の刑事事件
2.企業の警察対応・犯罪被害
3.警察対応で重視していること
4.顧問弁護士・担当弁護士との連携
5.依頼者の立場と、情報共有の範囲
6.対応地域・受任方針
7.ご相談の流れ・費用
警察対応に関するお問い合わせ
1.経営者・会社役員・専門職の方の刑事事件
交通事故・交通違反・万引きなどの在宅刑事事件
経営者、会社役員、医師、教員、公務員、士業など、刑事事件への対応とともに、仕事や資格、社会的信用への影響を考える必要がある方からのご相談をお受けしています。
事件の名称だけでは、ご本人が抱える問題の大きさは分かりません。交通事故・交通違反、万引きなどについても、「運転免許が仕事に不可欠である」「職場への報告をどうすればよいか」「会社や家族にどのような影響が生じるか」といった事情を伺い、対応を考えます。
警察からの呼出しを受けた段階、取調べが始まっている段階、検察への送致後など、現在の状況をお知らせください。事実関係と証拠の検討、取調べへの対応、被害弁償・示談、処分に関する意見の提出など、その事件に必要な活動を検討します。
取調べへの対応を、事実と証拠から考えます
まず、ご本人の記憶、客観的な資料で確認できること、まだ分からないことを分けて整理します。そのうえで、説明する事項、説明を控えるか検討すべき事項、供述調書の内容を確認する際の注意点などをお伝えします。
「すべて話せばよい」「一律に黙秘すればよい」と、事件の内容を確認せずに方針を決めることはしません。それぞれの対応の意味と見通しをご説明し、ご本人と協議します。早期解決のために、事実と異なる内容を認めるよう勧めるものでもありません。
仕事・資格・運転免許への影響も確認します
職場への報告、資格・免許、会社の事業への影響など、刑事処分以外に気になっていることもお聞かせください。職種、関係する制度、勤務先の規程、事件の内容を踏まえて、確認すべき事項を整理します。
交通事故で保険会社や民事事件の担当弁護士が対応している場合も、刑事処分や運転免許の問題を分けて検討します。関連する手続への対応が必要な場合は、当事務所の担当範囲と、他の担当弁護士との分担を協議します。
実名報道や、職場・家族への説明について
実名報道や周囲への影響を心配されている場合には、その事情も含めてご相談ください。警察による報道発表について確認すべき事項や、弁護人として意見を提出する必要性を、事案に応じて検討します。
職場や家族への説明についても、関係する法令や勤務先の規程、ご本人の意向を踏まえ、誰に、どの範囲の情報を伝える必要があるかを整理します。必要な対応を行いながら、不必要な不利益を抑えるために何ができるかを考えます。
2.企業の警察対応・犯罪被害
会社への照会・資料提出の要請・捜索への対応
警察・検察から会社に連絡があった場合には、会社がどのような立場で対応を求められているのかを確認します。会社自身や役員・従業員が疑いをかけられているのか、取引先などの事件について資料や説明を求められているのかによって、検討する事項は異なります。
連絡の内容、提示された書類、求められている資料、回答期限などを確認し、社内で誰が事実を把握しているか、どの資料を確認する必要があるかを整理します。会社と関係者の立場を踏まえ、説明や資料提出の範囲、社内の連絡窓口などを検討します。
すでに捜索を受けている場合も、把握できている捜査の内容、押収された資料、業務への影響などを踏まえて、その後の対応をご相談いただけます。緊急の現地対応が必要な場合は、対応できる地域と日程を個別に確認します。
役員・従業員が刑事事件の当事者となった場合
役員や従業員が警察から呼び出された、捜索を受けた、逮捕されたという場合には、会社としての対応と、ご本人の刑事弁護を分けて考えます。
会社として把握している事情、ご本人の意向、顧問弁護士や担当弁護士の対応状況を伺い、どの立場から、どの範囲の業務に対応できるかを検討します。会社とご本人との連絡や情報共有も、当然にすべての情報を共有するという前提では進めません。
従業員の横領・窃盗、取引先による詐欺などの犯罪被害
従業員による横領や窃盗、取引先による詐欺の疑いなど、企業が被害を受けている場合のご相談にも対応しています。契約書、会計資料、業務記録、関係者とのやり取りなどを確認し、客観的に確認できることと、まだ推測にとどまることを分けて整理します。
警察への相談、被害申告、刑事告訴を検討する場合には、問題とする行為と、それを裏付ける証拠の関係を整理します。相手方から想定される説明や反論にも目を向け、事実関係の曖昧な点や、資料の不足を確認します。
刑事責任の追及と、損害の回復、労務上の対応は、それぞれの目的と手続を分けて検討します。契約どおりに履行されなかったことを直ちに犯罪と決めつけず、刑事・民事それぞれの問題を整理して、目的に合った方針を考えます。
3.警察対応で重視していること
捜査機関が判断するために必要な事実と資料を示す
私は、一般の法律書に加えて、警察官・検察官向けの実務文献を継続的に収集・研究しています。捜査機関がどのような事情を重視し、どの段階で判断するのかを理解するためです。
犯罪被害を訴える場合にも、疑われている事実について反論する場合にも、結論や希望を伝えるだけではなく、その判断に必要な事実と資料を、検討しやすい形で示すことを重視します。
会社内では当然とされている業務の流れや取引の仕組みも、社外の人に同じように伝わるとは限りません。どこから説明すれば理解できるか、記録のどの部分が何を裏付けるのかを整理し、具体的な説明と主張につなげます。
警察の立場を理解しながら、依頼者の立場で独立した判断をする
警察の考え方を知ることと、警察と同じ判断をすることは別です。
必要な説明や交渉を行う一方で、事実認定、証拠、捜査手続に問題があると考える場合には、弁護士として必要な主張をします。人的な関係による特別扱いを求めるのではなく、事実と証拠、法令、実務上の判断基準を踏まえた説明と議論を大切にしています。
『警察公論』の連載に加え、『季刊刑事弁護』では、警察の報道発表回避や、オービス事件での無罪判決に関する論考を執筆しています。研究と実務の双方から、具体的な事件で何をするべきかを考え続けています。
4.顧問弁護士・担当弁護士との連携
現在のご依頼関係を維持しながら、ご相談いただけます
企業法務や民事事件を担当している弁護士との関係を維持しながら、警察対応や刑事手続について相談することも可能です。刑事対応の見通しについての相談、資料や意見書の検討、刑事事件のご紹介、共同受任など、ご希望の関与の形を伺います。
概要を伺った段階での相談と、記録を精査して意見をまとめる業務、弁護人・代理人として活動する業務は、範囲と費用を区別して協議します。誰が何を担当し、どの範囲で情報を共有するのかを、依頼者の意向を踏まえて確認します。
ご相談によって、当然に事件全体を当事務所へ移していただくものではありません。
顧問弁護士・担当弁護士の業務を踏まえ、刑事対応についてどのような関与が必要かを相談するところから始めます。事件全体のご依頼、紹介、共同受任のいずれについても、内容を確認して対応の可否を判断します。
企業・弁護士の方からのご相談・ご紹介・共同受任について詳しく見る
5.依頼者の立場と、情報共有の範囲
会社と役員・従業員を、当然に同じ立場として扱いません
会社が被害を受けている場合、役員や従業員自身が捜査を受けている場合、双方に関係する問題がある場合では、依頼者として守るべき利益が異なります。誰を依頼者として、誰の権利と利益を守るために活動するのかを、受任前に確認します。
会社と役員・従業員との間などに利益の対立がある場合には、双方から同時に依頼を受けられるとは限りません。会社がご本人の弁護費用を負担する場合も、費用負担者と弁護を受けるご本人の立場を分け、ご本人から伺った内容を当然に会社へすべて報告するという前提では進めません。
関係者との連絡方法と、情報共有の範囲を協議します
会社の担当者、顧問弁護士、民事事件の担当弁護士、ご家族など、関係者が複数いる場合は、連絡窓口と情報共有の範囲を整理します。情報を共有する必要性、依頼者の意向、守秘義務を踏まえ、役割に応じた連絡方法を確認します。
勤務先やご家族への配慮が必要な場合は、お問い合わせの際に、差し支えのない連絡先・連絡方法・時間帯をお知らせください。
6.対応地域・受任方針
福岡を拠点に、東京・関東を含む全国の在宅刑事事件に対応
当事務所は、2024年10月から、Zoomを活用した在宅刑事事件の全国対応に取り組んでいます。遠方からのご相談でも、事情の聴き取り、資料の確認、取調べに向けた打合せ、警察・検察との連絡、意見書の作成など、その事件に必要な活動を組み立てます。
企業の警察対応や、弁護士の方からのご相談についても、来所またはZoomなどによる打合せを調整します。所在地だけでなく、事件の内容と必要な活動を踏まえて、対応の可否を判断します。
「全国対応」は、すべての事件をオンラインだけで完結させるという意味ではありません。現地での活動が必要となる場合は、その必要性、対応できる日程、出張費用などを確認します。
責任を持って対応できると判断した範囲でお受けします
現在、逮捕・勾留中の事件は、福岡県内に限ってお受けしています。まだ逮捕されていなくても、逮捕が切迫している場合や、遠方で迅速な現地対応が必要となる場合などは、ご相談・ご依頼をお受けできないことがあります。
事件の内容、関係者、利益相反、緊急性、必要な活動、業務の状況を確認して、受任の可否を判断します。取扱分野に記載があることだけで、すべての案件を受任するものではありません。紹介や共同受任のご相談についても、同じ確認を行います。
7.ご相談の流れ・費用
① 関係者と案件の概要をお知らせください
ご本人の刑事事件についての相談か、会社としての相談かをお知らせください。お名前、会社名・ご担当者名、関係する会社・個人のお名前、事件の概要、現在の手続段階、ご希望の対応を伺います。担当弁護士がいる場合は、その方の担当範囲もお伝えください。
まず、利益相反や受任方針を確認するために必要な情報と、案件の概要からお知らせください。詳細な資料が多数ある場合は、資料の種類と分量をお伝えいただき、送付方法は個別にご案内します。
② 相談方法と、検討する範囲を確認します
ご相談の可否と日程を確認し、来所またはZoomなどによる相談方法をご案内します。「取調べへの対応を相談したい」「仕事や資格への影響を整理したい」「会社としての対応方針を検討したい」など、相談の目的を伺います。
資料を事前に精査する必要がある場合は、その範囲と費用も確認します。法律相談と、継続した弁護活動・代理人業務のご依頼は別になります。
③ 方針・担当範囲・費用を協議します
お話と資料を踏まえて、問題点、見通し、追加で確認する事項、対応の選択肢をご説明します。ご依頼を検討される場合は、当事務所が担当する業務、他の担当弁護士との分担、連絡方法、費用を協議します。
相談を受けたことだけで、事件の依頼が決まるわけではありません。説明を踏まえて、ご依頼するかどうかをご判断ください。
④ ご契約後、合意した範囲で活動を進めます
方針と条件をご確認いただいたうえで、委任契約を締結して活動します。進捗や新たな事情を共有し、必要に応じて方針を見直します。追加の業務が必要となる場合は、その内容と費用を協議します。
相談料・弁護士費用について
相談料・弁護費用の基本的なご案内は、弁護士費用のページをご覧ください。企業案件、刑事告訴、共同受任、資料の精査や書面作成などの費用は、業務内容と担当範囲を踏まえて個別にご説明します。
ご契約に際しては、着手金・報酬金・実費・日当など、必要となる費用とその条件を確認します。遠方での活動や、刑事対応の一部だけを担当する場合についても、担当範囲と費用を協議します。
警察対応に関するお問い合わせ
「まずは現在の状況を整理したい」「顧問弁護士と相談するために、刑事手続の見通しを知りたい」「仕事や資格、事業への影響も含めて検討してほしい」。そのような段階から、ご相談いただけます。
お問い合わせフォームの相談内容欄に、「経営者・専門職の刑事事件」「企業の警察対応」「弁護士からの相談・紹介」など、ご連絡の趣旨をご記載ください。
警察・検察からの呼出し日、回答・資料提出の期限、逮捕された日時など、差し迫った予定がある場合は、具体的な日時を最初にお知らせください。
お問い合わせを送信した段階で、相談予約や受任、期限までの対応が確定するものではありません。対応の可否と日程は、当事務所からのご案内をご確認ください。
逮捕回避、不起訴、報道回避、資格・雇用の維持、告訴の受理、被害の回収など、特定の結果を保証するものではありません。実現を目指せることと、見通しが難しいことを分け、その理由をお伝えします。
警察実務を知る。依頼者の立場で考える。
ご本人の仕事と生活、会社の事業を理解し、捜査機関が判断するための事実と資料を整理する。顧問弁護士・担当弁護士とも役割を確認し、必要な場面で、必要な説明と主張をする。刑事手続だけでなく、その後の生活と事業への影響まで見据えて対応を考えます。
薬院法律事務所
弁護士 鐘ケ江 啓司(福岡県弁護士会)


