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薬院法律事務所

刑事弁護

弁護士の万引き事件、再度の微罪処分を得ることは可能か(警視庁の場合)


2026年01月14日刑事弁護

※相談事例はすべて架空のものです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません。

 

【相談】

Q、私は、東京都に住む弁護士の女性です。弁護士になる前に万引きで微罪処分を受けたことがあります。もう二度と万引きはしないと誓っていたのですが、仕事のストレスが溜まってコンビニで駄菓子を万引きしてしまいました。後日防犯カメラに映っていたということで警察から連絡を受けて取調べを受けています。前科がつくとどうしても困るので、また微罪処分にできないでしょうか。報道発表もどうしても避けたいです。

A、警視庁の場合は5年間が経過していれば再度の微罪処分ができるとされていますので期間が経過していれば可能性はあります。警視庁の場合、令和2年1月1日弁護士は微罪処分の対象内にされています。仮に微罪処分ができなくても、不起訴処分は十分狙えますので、可能な限りの情状弁護活動をすべきだと思います。

 

【解説】

平成31年4月に警視庁の運用が変更され、罪種にかかわらず検挙日から5年以上が経過した者については、再度、微罪処分とすることができるようになりました。また、令和2年1月1日から弁護士も微罪処分の対象とされています。仮に微罪処分が認められなくても、起訴猶予もあり得るので、できる限りの情状弁護活動を尽くすべきでしょう。余談ですが、立花書房の本は【参考文献】に記載しているとおり、増刷の際に内容が変更されていることがしばしばありますので、私は重要な本は買いなおしています。

 

【参考文献】

 

警察実務研究会編著『地域警察官のためのチャート式事件処理要領(第2版)』(立花書房,2014年6月,2019年7月第3刷)19頁

【運用の変更点(警視庁)
初犯が微罪処分である場合は,罪種にかかわらず検挙日から5年以上が経過した者については,再度.微罪処分とすることができる(平成31年4月1日より運用)。】

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I025511372

 

松﨑基子編集発行人『Top S・A過去問-2022警視庁S・A過去問題集-』(教育システム,2022年8月)170頁

【枝文の「税理士、弁護士、保育士」が妥当でない。令和2年1月1日から、公務員(みなし公務員を含む)以外の職業については、微罪処分を可能とする運用が行われている。】

 

愛知県警察本部編『改訂版 問答でわかる微罪処分手続のすべて』(東京法令出版,2001年3月)40頁

【【問】
公務員を微罪処分することは可能か。
【答】
公務員の犯罪を微罪処分することは相当でない。
公務員の犯罪を除外する旨の規定はないが、公務員は全体の奉仕者として公共の利益のために職務を行うという職務の性格上、あるいは社会的な反響を考えると、微罪処分に付すことが相当でない場合が多い。】

 

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