酔っ払い同士の喧嘩、微罪処分で終結できないかという相談(警視庁の場合)
2026年02月10日刑事弁護
※相談事例はすべて架空のものです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません。
【相談】
Q、私は、東京都に住む作家です。先日酔っ払って同僚と喧嘩になってしまったのですが、双方ともに公人ですので、大ごとにしたくないと思っています。話し合って和解したので微罪処分で終わらせて欲しいといわれているのですが、警察からは検察庁に送致するといわれています。どうにかならないでしょうか。
A、相互暴行という点から双方とも微罪処分で終わらせるのは難しいと思います。マスコミへの報道発表の阻止と、不起訴(起訴猶予)を狙う方が現実的でしょう。
【解説】
微罪処分については、地域によって要件が異なり、また時代によって要件が変更されています。警視庁の場合は相互暴行については微罪処分をしない取り扱いとなっています。
※犯罪捜査規範
(微罪処分ができる場合)
第百九十八条 捜査した事件について、犯罪事実が極めて軽微であり、かつ、検察官から送致の手続をとる必要がないとあらかじめ指定されたものについては、送致しないことができる。
https://laws.e-gov.go.jp/law/332M50400000002/#Mp-Ch_11-At_198
【参考文献】
警視庁総務部『令和6年5月8日 副署長・次長会議 広報課長指示事項』(警視庁,2024年5月)
【発表の要否や内容は、①関係者のプライバシー等の権利•利益、②公表することで得られる公益、③捜査に与える支障を総合的に考慮して個別具体的な事案ごとに判断する】
Top MPD 2024年3月号85頁
【なお、相互暴行は、互いに処罰を希望しない場合でも、相手方が処罰を望まないので自分も訴えないという場合が多く、こうした場合、真に処罰の意思がないとはいえず、また、必ずしも「犯情が軽微」でもないため、微罪処分することは妥当でない。】
鐘ケ江啓司「警察の報道発表回避(実名報道回避)のための弁護活動」(季刊刑事弁護121号,2025年1月)73-76頁を検証してもらいました


