load

薬院法律事務所

刑事弁護

大麻所持罪で処罰された後に、運転免許停止の処分通知書が来たという相談


2026年01月15日刑事弁護

※相談事例はすべて架空のものです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません。

 

【相談】

Q、私は、東京都に住む男性です。職業はトラックドライバーです。先日、私用で自動車を運転していたところ、職務質問を受けて、大麻を所持していたことがバレてしまいました。刑事裁判にかけられて執行猶予付判決となったのですが、公安委員会から「危険性帯有」で免許を停止するので聴聞をするという通知がきました。自動車の運転が不可欠な仕事をしていますので、免許が停止されると困るのですが、どうにかできないでしょうか。大麻で処罰されたことを職場にも知られたくありません。

A、道路交通法違反がない場合でも、一定の場合には免許が一定期間停止されることがあります。具体的な事案に応じて停止期間は変わりますので、弁護士の面談相談を受けて軽減ないし回避可能か検討されるといいでしょう。

 

【解説】

点数制度によらない免許停止処分として「危険性帯有」という制度があります。「免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。」に運転免許の効力を停止する処分をするもので、様々な事案で行われています。具体的な説明については別記事に記載していますが、薬物事犯で有罪判決を受けた場合になされることもあります。大麻所持については、事案によっては起訴猶予処分を得られることもありますので、初期の段階で弁護士に相談しておくべきだと思います。

※道路交通法

(免許の取消し、停止等)
第百三条 免許(仮免許を除く。以下第百六条までにおいて同じ。)を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。ただし、第五号に該当する者が第百二条の二の規定の適用を受ける者であるときは、当該処分は、その者が同条に規定する講習を受けないで同条の期間を経過した後でなければ、することができない。
八 前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。

https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105#Mp-Ch_6-Se_6

 

【参考文献】

道路交通研究会「交通警察の基礎知識(275)危険性帯有による行政処分について」月刊交通2025年9月号(696号)83-90頁

【Q参考となる危険性帯有の適用事例について教えてください。
A薬物事案被処分者が、麻薬及び向精神薬取締法違反の罪により有罪判決を受けたことを受け、「免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき」に該当し(停止180日)、このことに対して、被処分者は違法薬物を再使用することにより交通違反や交通事故を起こす可能性は低い、として処分の取消しを求めた。
裁判所は、
・過去の使用歴から薬物に対する親和性が認められること
・交通違反歴が複数あること
・今後違法薬物を再使用する危険性が高いこと
などを理由に、免許を保有する者として、運転に関する身体的、心理的適性を欠くため、著しく交通事故その他道路における交通の危険を生じさせるおそれがあると判断した。(87-88頁)】

https://www.tokyo-horei.co.jp/magazine/kotsu/202509/

大麻所持・自己使用事件弁護要領

駐車場での事故、「危険性帯有」で免許が停止されそうという相談(道路交通法違反)